資金調達

借入なしで資金調達!
中小企業のための7つの資金繰り戦略

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企業経営は資金繰り問題と常に向き合っていかなければならず、経営者にとって精神的にも負担があります。
資金繰り問題に借り入れや融資だけで対応しようとすると、会社の負債が増えて余計に支障が出る恐れがあります。
借り入れに頼らない資金調達の方法について経営者が理解しておくことが望まれますので、本章で詳しく見ていきましょう。

在庫の処分

商品現物を扱う企業の場合、売れ残った在庫の保管や管理に費用や場所を取ります。
季節品などで次の販売チャンスを狙えるなど使い道があればいいですが、そのような販売チャンスが無いようであれば早めに処分した方が何かとお得です。
保管費用や品質低下防止の管理費用などが浮きますし、割安でも処分すればまとまった資金源になります。
一般販売ルートでなく在庫処分となると帳簿価格よりも安くなってしまうことも多いと思いますが、その場合は会計上で売却損を計上することで節税に繋げることもできます。

不動産や動産の売却

不動産

不動産や動産など自社保有の資産を売却することで資金化することができます。
不動産はよっぽど扱いにくい物件でなければ間違いなくまとまった資金源になってくれます。
自動車や工場機械などの動産も売却して資金化が可能です。
こちらは不動産よりは価格がかなり落ちるので多額の資金が必要な場合は対応が難しいこともあります。
不動産の場合、今現在事業に使っている物件だと通常の売却は難しいですし、自動車や工場機械などの動産も事業に使用中のものを売ってしまうと事業を続けられなくなります。
その場合はリースバックという方法を用いることで対処できます。
リースバックは買い手に売却し所有権が相手に移った後、賃料を払って借り受ける方法です。
売却することで自社のものではなくなりますが、借りて使用できるのであれば事業に支障はでません。
賃料設定や確実に賃貸できるように契約上の注意は必要ですが、いざという時の資金調達に利用できます。
不動産は買い手を見つけるまでに時間がかかることがあるので、急ぎのケースでは対応が難しいこともありますが、動産はそれに比して短期間での売却が望めます。

有価証券の売却

自社資産として株式や社債などの有価証券を保有していれば、これを売却して資金化できます。
上場株式などは流通が盛んで売買市場が活発ですので比較的容易に換金が可能です。
逆に非上場株式など市場での流通がない場合は換価が難しいことがあるので、資金調達に利用できないことがあります。
ただ不動産や動産などと比べると売却しても自社の経営にダイレクトな支障が出ないことが多いので、売却できそうな有価証券があれば先に譲渡を検討すると良いでしょう。

株式を発行する

株式

株式を発行することで資本強化が可能で、資本の形で受け入れた資金は返済の必要がないので安定した事業運営を可能にします。
株式を購入した人は株主の立場になるので、経営に一定の口出しをすることができる立場になります。
そのため経営者の自由な事業運営が阻害される可能性があることに留意が必要です。
株式を発行しても必ず買ってもらえるわけではなく、将来性があるなど購入することでメリットを感じられなければ買ってもらえないので資金調達は叶いません。
株式を発行するには株式会社でなければならず、個人事業者などは発行できません。
株式会社で株式の発行ができる場合でも、非上場の場合は株式の流通が無いので購入者探しに苦労するかもしれません。

クラウドファンディング

クラウドファンディング

近年利用者の増加と共にクラウドファンディングで成功を収める人や会社が続出しています。
広く一般の個人や企業、団体から少額の資金を募ることができ、まとめて大きな資金源とすることができます。
クラウドファンディングにも色々な形態がありますが、多くは返済の必要がない資金として受け取ることができ、その代わりに利用者は自社で開発した商品やサービスを資金提供者に還元して満足を得てもらいます。
例えば地元の酒蔵が地酒の開発のためにクラウドファンディングで資金を募ったとします。
その酒蔵を応援したい人や、新しい日本酒を味わってみたい人などは資金を提供します。
酒蔵はこれを原資に新商品を開発し、成功したら資金提供者は開発された商品を無料または低額で譲り受けることができるという具合です。
両者がwin-winの関係になれる資金調達法として近年利用拡大が進んでいて、注目の分野です。

補助金・助成金

補助金や助成金も基本的に返済の必要がないので、時間があれば受給できるものがないか確認してみましょう。
補助金は主に経済産業省、助成金は主に厚生労働省の所管です。
ただしこれらは受給手続きに非常に時間がかかり、細かい要件を満たさないと受給できません。
また各施策は利用に係る手続き等の手間に比して得られる資金額が小口となる事が多く、手間に比して得られる恩恵が小さいことが多いです。

ファクタリング

ファクタリング

先の補助金・助成金のように、細かい要件を満たさないと利用できない、もしくは手続きに時間がかかるとなると中小企業の現場感覚としては利用が難しいでしょう。
またIT系など不動産等の換価資産を有していないと売却できません。
その場合でも、売掛債権があれば売却して資金化できます。
売掛債権の現金化をファクタリングと言い、借り入れに代わる新しい資金調達法として取り引きが活発に行われています。
ファクタリングの利用に関しましては前回の記事【ファクタリングの種類と選び方を徹底解説】にて詳細を記載しておりますので、そちらも併せてご覧頂けるとよりご理解頂きやすいかと思います。
ファクタリング自体は売掛債権をファクタリング業者に売却するだけですので、不動産等の売却のように買い手を探すのに手間や時間がかかることはありません。
早ければ即日~数日程度で資金化が可能ですから、資金ショートなど急ぎの事案はもちろん、通常の運転資金や設備投資、新規事業など様々な用途に活用できます。
融資のように資金の利用用途に縛りを受けることはないので、状況に応じて様々な用途に利用できます。
現在、政府も売掛債権などの流動資産を活用した資金調達を推進しているので、そうした姿勢もファクタリングを後押ししてくれています。

まとめ

資金調達

この回では中小企業が利用できる借入に頼らない資金調達法をいくつか見てきました。
昔と違って今は中小企業が融資を受けるのは難しいことが多く、資金繰りに悩む経営者は多いと思います。
今回見てきたものは借り入れに依存しないので、自力での資金調達が可能です。
色々な方法があるので、利用しやすそうなものからぜひ検討してみてください。