ファクタリング

ファクタリングの種類と選び方を徹底解説

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ファクタリングは借り入れや融資に代わる新しい資金調達手段として多くの方に認知されてます。
流動債権を活用した資金調達は政府も推進するところですので、今後はメインの資金調達手段として機能することになるでしょう。
ところでファクタリングには色々と種類があり、資金調達以外で利用されることもあります。
本章ではファクタリングを大きく捉え、どのような種類があるのか俯瞰しつつ、選び方や活用法について解説していきます。

売掛債権買取ファクタリング

当サイトでもメインで扱っているのが売掛債権買取ファクタリングで、通常ファクタリングと言えばこの債権買取型を指します。
掛け取引を行っている事業者で、商品やサービスを売る側は売掛債権を取得することになり、約束した期日になるまで入金されません。
この債権を買い取り業者に売却して資金化するのが売掛債権買取型のファクタリングです。
このタイプには実際の取引手法として二社間取引と三社間取引の二種類が存在します。
以下でそれぞれの特徴と仕組みを見ていきます。

二社間取引

二社間ファクタリング

二社間取引は債権を譲渡する企業とファクタリング業者のみが取引当事者となるもので、売掛先の企業は取引当事者となりません。
ファクタリングの利用を売掛先に知られずに済むので、信用面で影響が出るのを避けることができます。
債権譲渡企業とファクタリング業者で売掛債権の譲渡契約を結びますが、売掛金は期日になれば通常通り債権を譲渡した企業に支払われます。
その資金の権利はすでにファクタリング業者に移っているので、債権譲渡企業がファクタリング業者に速やかに支払いをします。
故意または過失によってその資金を使い込んでしまう事例が報告されているので、経営者と資金担当者で意思疎通を図り、他の支払いに使ってしまうなどの使い込みが起きないように注意が必要です。

二社間ファクタリングは売掛先の合意がないことからファクタリング業者のリスクが考慮され、手数料の面で三社間ファクタリングよりも高くなりがちです。
ケースによってかなり差が出ますが、概ね債権価額の10%~30%程度になる事が多いようです。

三社間ファクタリング

三社間ファクタリング

三社間ファクタリングは売掛先の合意を取ったうえで、取引当事者として参加してもらうものです。
債権譲渡企業、売掛先企業、ファクタリング業者の三者連名で契約がなされます。
このタイプの場合、売掛金は支払期日になると売掛先からファクタリング業者に直接支払われます。
ですから債権を譲渡した企業は使い込みをしてしまうリスクがありません。
またファクタリング業者は資金の回収がほぼ確実となるので、その分手数料負担を下げることができます。
こちらもケースによってかなり差が出ますが、概ね債権価額の2%~10%程度に収まることが多いです。
債権譲渡企業にとって手数料負担が下がるのは嬉しいところですが、売掛先企業には当然ファクタリングの事実を知られることになりますから、場合によっては信用面で影響が出る可能性があります。
それでも、最近は債権譲渡による資金調達は一般的になっていますし、政府も流動債権を活用した資金調達を推進していますので、影響が出ないことも多いです。
元々の企業間の関係や取引慣行などから債権譲渡に理解がある場合は手数料負担が大幅に下がる三社間取引がお勧めです。

医療・調剤・介護系ファクタリング

医療福祉

上で見た売掛債権買取ファクタリングは一般商社間における掛け取引で生じた債権を対象にしたものです。
構造的に似ているものの少し毛色が異なるものに医療や調剤、介護などの事業者が対象になるファクタリングがあります。
病院やクリニックなどの医療事業者は患者さんが支払う診療費の他に、国の支払基金から診療報酬を受け取れますが、これには2か月程度の期間を要します。
この診療報酬債権を前項でみた一般商社の売掛債権と同視し、ファクタリングによって現金化するのが診療報酬ファクタリングです。
これと同じ仕組みで、調剤薬局は調剤報酬を支払基金から回収するので、その債権を対象に行うのが調剤報酬ファクタリングです。
介護事業者も同様の仕組みがあり、介護報酬の支払基金から回収する債権を対象にした介護報酬ファクタリングが可能です。
こうした医療、調剤、介護事業者が行えるファクタリングは、債権の性質上、国の基金からの回収が確実に望めるのでファクタリング業者にとっては安全で質の良い債権として扱えます。
そのため一般商社の売掛債権の買取よりも手数料面で下げることができ、債権を譲渡する事業者にとって有利になります。
基本的に医療、調剤、介護事業者のファクタリングは三社間取引によって進めることになりますが、一般商社の三社間取引の相場におけるかなり低い数値の手数料に抑えることができます。

保証ファクタリング

保証

上で見た売掛債権買取ファクタリングや医療、調剤、介護系のファクタリングとは性質が全く異なるものに保証ファクタリングがあります。
こちらは売掛債権を売買して現金化するものではなく、売掛先企業から売掛金が支払われない場合に備えた保証を行うものです。
何らかの理由で売掛先から支払いがなされないこととなった場合、ファクタリング業者が売掛債権を有する企業に代わりに支払いを行います。
こちらは債権の貸し倒れリスクに備えた保険という性質を持ちますが、ファクタリング業者が売掛先の信用調査を行うことから、利用する企業にとっては取引先の与信調査を任せられるという間接的なメリットもあります。

国際取引ファクタリング

国際

海外の事業者との取引は国内取引よりも様々な面でリスクが生じます。
特に国内から海外の企業に輸出を行う場合、相手の会社が確実に支払いをするかどうかのリスク管理が欠かせません。
商品をそのまま持ち逃げされる可能性もあり、国際取引の場合は相手の責任追及が容易ではありません。
そこで利用されるのが国際取引ファクタリングで、中身としては上で見た保証ファクタリングと同様に取引相手の代金未払いに備えるものです。
初回~数回程度までの取引における信用リスクへの備えとして国際取引ファクタリングが利用されます。

資金調達手段としてのファクタリングは限定される

上で見てきたファクタリングのうち、資金調達手段として機能するのは売掛債権買取ファクタリングと医療、調剤、介護系のファクタリングです。
一般にファクタリングと言えば資金調達手段の一つとして理解されていますが、実際には資金調達以外の性質を持つファクタリングも存在するので、この点の知識を持っておいてください。
資金調達に用いられるファクタリングは多くの業者が扱っていますが、保証系のファクタリングを扱う業者はあまり多くないので、利用を考える場合は扱っている業者探しに苦労するかもしれません。

まとめ

本章ではファクタリングについて大きく俯瞰し、一般的なファクタリング以外の種類も含めてどのような種類があるのか見てきました。
資金調達に用いることができるのは一般商社間の取引で生じる売掛債権を対象にしたものと、診療報酬、調剤報酬、介護報酬などの債権を対象にしたものの二種類があります。
取引先の未払いに備える保証系のファクタリングはあまり利用する機会は多くないと思いますが、こうした類のファクタリングもあることは知識として持っておいてください。