国や自治体から提供される補助金や助成金は資金面での支援のみならず、中小企業が新たなチャレンジに踏み出すための後押しともなる存在です。
本章では中小企業が活用できる補助金や助成金の情報を紹介し、申請のポイントや注意点などについて見ていきますので、ぜひ参考になさってください。
目次
補助金・助成金の基本
補助金や助成金は、経済産業省や厚生労働省など国の機関や地方自治体などが特定の目的のために事業者に対して交付する資金のことを指します。
返済義務がないという点が最大のメリットであり、自己資金だけでは着手が難しい設備投資や人材育成、新規事業の立ち上げなどを可能にしてくれます。
補助金は一般的に事前に申請して採択された企業に対して実際にかかった経費の一部を後から補助する仕組みとなっており、審査があることが特徴です。
一方、助成金は条件を満たせば必ず受給でき、主に雇用や働き方改革に関連した分野で活用される傾向があります。
2025年注目の主要補助金制度
2025年に中小企業が注目すべき補助金の一つに「事業再構築補助金」があります。
この補助金はポストコロナ時代における業態転換や新分野展開、業種転換などを支援するために創設された制度で、多くの企業が活用しています。
たとえば飲食業からオンライン販売へとビジネスモデルを変更する場合や、製造業が新たな製品開発に取り組む場合などが対象となります。
また「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」も人気があります。
この補助金は革新的なサービスや試作品開発、設備投資などを行う中小企業に対して支援を行うものです。
「IT導入補助金」は業務効率化や売上アップを目指してソフトウェアやシステムを導入する際に使える制度です。
クラウド会計ソフトや顧客管理システム、EC構築ツールなど幅広い分野で活用でき、近年ではサイバーセキュリティ対応への支援枠も拡充されています。
雇用関連の助成金の活用
中小企業にとって人材の確保と育成は重要な課題ですが、そこに対して支援を行っているのが雇用関係の助成金です。
「キャリアアップ助成金」は非正規雇用者を正社員に転換した際に支給されるもので、働き方改革を進めたい企業にとって強い味方となっています。
また「人材開発支援助成金」は従業員の職業訓練やスキルアップにかかる費用を補助する制度で、DX推進や業務改善に直結する教育投資の負担を軽減してくれます。
厚生労働省が管轄するこれらの制度は対象要件や申請フローが比較的明確で、初めて助成金にチャレンジする企業にとっても取り組みやすい内容となっています。
地方自治体の独自支援策
地方自治体が独自に用意している補助金・助成金制度もあります。
たとえば東京都では中小企業振興公社などを通じて、地域に根ざした創業支援や商店街活性化のための補助金を数多く展開しています。
地方自治体の制度は各都道府県や市町村、商工会議所や中小企業支援センターなどのWEBサイトでアナウンスされていることが多いのでチェックしてみてください。
申請時の注意点と準備
補助金・助成金の申請に際してはいくつかのポイントがあります。
まずは対象となる要件を事前に正確に把握し、自社の計画がその枠組みに当てはまっているかを見極めることが必要です。
中には業種や従業員数、売上規模などによって対象外となるケースもあるため、申請要領や募集要項を丁寧に読み込むことが求められます。
次に重要なのが事業計画の精度で、特に補助金では審査を通過するために具体的かつ実現可能性の高い事業計画を作成することが重要です。
事業の目的、実施体制、予算配分、将来の見込みなどを明確にし、数値的根拠を示すことで説得力を高めることができます。
見積書や契約書、登記簿謄本、決算書類など、必要となる添付資料を事前に準備しておくこともスムーズな申請につながります。
専門家の活用と相談先
補助金・助成金の申請は手間がかかることが多いので、必要に応じて専門家の支援を活用することも検討しましょう。
起業支援を手掛ける中小企業診断士や行政書士、社会保険労務士などは申請書の作成から事業計画の策定、実績報告のサポートまで包括的にアドバイスを提供してくれます。
また、商工会議所やよろず支援拠点、中小企業基盤整備機構などの公的機関も無料で相談を受け付けており、初めて補助金に取り組む企業にとって心強い存在です。
近年ではオンラインによる相談窓口も整備されており、地方企業でもアクセスしやすい環境が整っています。
業種別に見る補助金・助成金の活用
補助金・助成金の制度は業種ごとに活用のしやすさや制度との相性に差があります。
製造業においては設備投資に直結する「ものづくり補助金」や「カーボンニュートラル推進補助金」などの活用が効果的です。
近年は生産性向上だけでなく、環境対応を目的とした新設備導入に対しても国の支援が拡充されており、老朽化設備の更新やエネルギー効率の高い機器導入などに活用されています。
サービス業の場合にはデジタル化支援が親和性の強い施策です。
IT導入補助金を利用して予約システムやキャッシュレス決済端末、Webマーケティングの導入を行うことで、業務の効率化が図れます。
農業や水産業といった第一次産業においてはICTやスマート農業の導入に対する補助が強化されているので活用できます。
介護や医療分野では職員の働きやすさを向上させるためのICT機器導入や、感染症対策強化を目的とした設備投資に対して補助制度が整備されています。
それぞれの業界に親和性のある支援策を積極的に探してみましょう。
まとめ
本章では中小企業が活用できる補助金や助成金について、申請のポイントや注意点などとともに見てきました。
補助金・助成金の活用を単なる外部資金の一部としてではなく、企業の変革を加速させるきっかけとして捉えることもできます。
補助金や助成金の制度は企業の改革を後押ししてくれるツールであり、新たな挑戦のハードルを下げてくれます。
細かい利用要件は課されますが、使えそうな支援策は積極的に活用を検討してください。
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